思春期の子どもに「甘やかしてはいけない」と思ってしまうとき|気持ちを受け止める関わり方
2026/10/31
こんにちは。
宇都宮市で子育てや思春期のお悩みに寄り添う「訪問心理カウンセリングルーム ははのて」の小川ひろこです。
「ここで優しくしたら、甘やかすことになるのでは?」
「親として、厳しく言わなければいけないのでは?」
そんな思いから、つい子どもに怒ってしまうことはありませんか。
私自身、子育ては厳しくしなければいけないと思っていました。
子どもが反抗したり、こちらの思うように行動しなかったりすると、怒る以外の関わり方を選べずにいたのです。
今回は、今も心に残っている娘との出来事と、そこから振り返って思うことをお伝えします。
「早く起きなさい」で曇ってしまった笑顔
娘が不登校だった頃のことです。
昼過ぎ、布団の中から娘が可愛い笑顔を見せてくれました。
でも、私はその笑顔に、
「早く起きなさい」
と怒ってしまいました。
そのとき頭にあったのは、
「ここで甘やかしてはいけないんじゃないか」
という思いでした。
怒ると、娘の笑顔は曇ってしまいました。
そのあとで私は、「今、怒ったからって、何もいいことはなかった」と後悔しました。
今でも、ふと思い出します。
あのとき、
「可愛い笑顔だねー」
と言えていたら、娘はどんな反応をしてくれただろう。
どう返してくれたかは、分かりません。
ただ、目の前にあった可愛い笑顔を、そのまま受け止めたかった。今はそう思います。
気持ちを受け止めることは、何でも許すことではありません
当時の私は、優しく接することと、甘やかすことを一緒に考えていたのかもしれません。
でも、笑顔を見せてくれた子どもに笑顔を返すことと、生活について何も考えないことは、別のことです。
「そう思っているんだね」と気持ちを受け止めても、すべての要求に応じなければいけないわけではありません。
必要なことを伝えたり、一緒に考えたりすることもできます。
娘とのあの場面なら、まず笑顔を受け止める。
生活の心配については、その場ですぐに叱るのではなく、娘の体調や気持ちにも目を向けながら、落ち着いて話せる機会を考える。
今なら、そんな関わり方を選びたいと思っています。
不登校の背景や、起きられない事情は一人ひとり違います。「甘えているから」と決めつけず、何が起きているのかを知ろうとすることも、大切にしたいですね。
ただ褒めるのではなく、見えていることを伝える
私は今も、本を読んだり、日々の関わりを振り返ったりしながら、怒る以外の伝え方を学んでいます。
自分に馴染みのなかった関わり方は、知ったからといって、とっさにできるわけではありません。
お孫さんとの関わりの中でも、私自身が練習中です。
ただ「すごいね」と褒めるだけでなく、
「ここが、こうできているね」
「我慢できたね」
「伝えてくれたね」
と、見ていたことを具体的に言葉にするようにしています。
そうすると、孫が笑顔になり、嬉しそうに目を合わせてくれることがあります。
その表情を見ると、私も嬉しくなります。
できていないところだけでなく、今できていることにも目を向ける。
子どもをよく見ることが、私自身の声のかけ方を変えるきっかけになっています。
そして、何かができたときだけでなく、一緒にいて嬉しい、笑顔が可愛い。そんな気持ちも、そのまま伝えていきたいと思うのです。
寄り添っても、すぐに笑顔にならない日もあります
もちろん、いつもうまくいくわけではありません。
3歳の孫は、ママと離れると「ママがいい」と泣き続けることがあります。
「そうだよね。ママがいいんだよね」
と気持ちを受け止めても、泣きやまないこともあります。
つい先日も、そんな時間を過ごしました。
時間がたつと機嫌が戻りましたが、私の一言ですぐに切り替わったわけではありません。
幼い孫と思春期の子どもでは、必要な関わり方は違います。
それでも、この経験から私が感じるのは、気持ちを受け止めることは、相手をすぐにこちらの望む反応に変えることではない、ということです。
声をかけても、すぐに笑顔にならない日もある。
大人の思うとおりには進まないこともある。
そんなとき、言葉を重ねず、そばで静かに過ごすこともできます。大人も疲れたら、周りの人と交代してひと息ついていいのだと思います。
「厳しくしなければ」の前に、一度立ち止まってみる
子どもに何か言いたくなったとき、
「今、私は何を心配しているんだろう」
「今すぐ伝える必要があることだろうか」
と、一度立ち止まってみる。
そして、注意したいことだけでなく、目の前の子どもの表情にも目を向けてみる。
私にとって、その大切さを思い出させてくれるのが、布団から見せてくれた娘の笑顔です。
今の私も、とっさにできないことがあります。
それでも、気づいたときに、次の関わり方を考えたいと思っています。
「甘やかしてはいけない」と思うあまり、優しく接することまで我慢していませんか。
気持ちを受け止めながら、必要なことは伝える。
その両方を、一つずつ練習していけたらいいですね。
子どもへの接し方に迷ったら、一緒に考えましょう
「どこまで受け止めて、どこから注意すればいいのか分からない」
「甘やかしている気がして、つい厳しくしてしまう」
「怒ったあとで、いつも後悔してしまう」
そんな迷いを、一人で抱え込まなくても大丈夫です。
訪問心理カウンセリングルーム「ははのて」では、親御さんのお気持ちやご家庭での出来事を伺いながら、お子さんとの関わり方を一緒に整理していきます。
私自身の後悔や、今も続けている練習も大切にしながら、お話を伺います。
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